はじめに
こんにちは。39 歳の “ぶきお” と申します。
気づくと「もっとちゃんとしなきゃ」と自分を追い込んでしまい肩に力が入る、そんな性格が、いつのまにか心の負担になっていました。
これは、うつで長く休職した私が、新卒から勤めた会社を手放し、少しだけ楽になれた記録です。
もし今のあなたが “ちゃんと” に苦しんでいるなら、何か参考になれば嬉しいです。
1. 「もっとちゃんとしなきゃ」が空回り――うつ → 3 年休職
🗨 こんなに長いブランクを作った自分は、もう社会に戻れないのでは……。
仕事のストレスを抱え込んだ末、私は うつ を発症。
3 年もの休職期間に入りました。
ブランク期間が延びるほど、もう社会には戻れないかも・・・
そう思うほど焦り、動けない──そのギャップが苦しかったのを覚えています。
同じ頃、身近にいた彼女は転職を経て独立し、リラクゼーション系サロンを立ち上げました。
どんどん前へ進む姿を見て、次第に彼女を尊敬するようになりました。
一方、私はさらに焦り、空回りしているような状態でした。
>あの頃の私は「復職しか方法がない」と思い込み、視野がとても狭かった。
2. 焦りで勉強を詰め込み、自己否定が増えた。
◆ TOEIC、3 年かけて 700 点──胸を張れない自分
武器を手に入れたいと始めた TOEIC。
200 点台から 700 点台へ引き上げるまで 3 年かかりました。
3年で 700 点……他の人ならもっと早く到達するよな
結果よりも遅さに目が向き、喜びより自己否定が先に立ってしまいました。
◆ 簿記3級合格、でも2級で挫折
貯金がみるみる減っていく不安から、YouTubeチャンネル_リベラルアーツ大学の動画で家計管理を勉強。まずは簿記が大切だと知り、簿記3級を取得しました。
ところが2級に進むと、全然楽しくない──勉強が苦痛に──挫折しました。
リベシティ に体験入会もしましたが、休職中で収入ゼロの私は、活躍する会員さんと自分を比べてしまい、胸が苦しくなって退会。
ここでも「ちゃんと続けられない自分」がのしかかりました。
◆ ブログを開設──何を書けば?でゼロ記事
自己発信をしようとブログも立ち上げましたが、
私に語れることなんてあるだろうかと悩むうちに一記事も書けず。
やる気はあるのに動けない、この空回りが自信をじわじわ削っていきました。
3. 息を切らした心を、ゆっくり歩きながらほどいていく。
◆ ダイエット目的の散歩が “悩み相談” の時間へ
休職後、運動不足解消のつもりで始めた散歩。歩きながら、いつしか彼女に人生相談をする場になっていました。
彼女は当初から「もう辞めたほうが良い」と言ってくれていたのに、
私は復職しないといけない/家族の信用を落としてしまうと、
できない理由ばかり並べていました。それでも彼女は根気よく話を聞いてくれました。
◆ 復職失敗と「私のせいにしないで」
一度は復職を強行しましたが体調が悪化し断念。
それでも退職を決められず、きっと彼女やご家族を失望させてしまうと考えて踏みとどまっていたとき、
彼女に 「私のせいにしないで」 と言われ、確かに出来ない理由を人のせいにしていたと目が覚める思いがしました。
4. 「今日辞めるか、私と別れるか」──最後通告で退職を決断
それでも踏み切れずに休職期間が2年経った時、
彼女は「今日退職するか私と別れるか決めてほしい」と迫られました。
驚きと同時に、そこまで心配をかけていた自分に気づき、退職を決意。
退職手続きも彼女が代行してくれたおかげで、心の負担もなく退職することが出来ました。
一見すると勢いにも見えますが、この退職を一度も後悔したことは有りません。
5. 就労支援を活用して転職──収入ダウンでも心は軽く
退職後、就労支援機関のサポートを受けて約1年かけて転職活動を行い、第一希望の会社へ入社。
収入は下がったものの、日々のストレスは激減し、心に余裕が生まれています。
毎日ではないですが、仕事の前に1時間英語の勉強をし、帰宅後にはランニングが出来るほどに回復しました。
彼女からは時々「退職できたのは誰のおかげ?」と冗談めかして聞かれます。
本当に感謝しかありません。
6. “ない”を止めて、“ある”に目を向けた瞬間。
私は結婚もしていませんし、子供もいません。収入も十分とは言えません。
けれど、住む家があり、家族や彼女がいて、健康に働ける場所がある。
足りないものを探すクセをやめ、すでにある幸せを数えたら、肩の力が抜けました。
なにより「その幸せは当たり前じゃない」。
周りの人に感謝の気持ちを忘れずにいたいと思えるようになりました。
おわりに──“ちゃんと” が苦しい夜にできる3つの小さなこと
1. 5分だけでも散歩してみる
体を動かす余裕があるなら、散歩をお勧めします。
自分について考える時間をつくり、凝り固まった頭を柔らかくし、息を切らした心をゆっくり整える。これは本当に効果があると感じました。
2. 頭に浮かぶ“べき”を紙に吐き出す
– 復職すべき
– 空白期間は作るべきではない
– 彼女の家族の信用を落とすべきじゃない
——書ききったら眺めてみる。
意外と「誰が決めたルールでもない」ことに気づくと思います。
3. 誰かに頼る
私にとっては彼女だったけれど、家族でも友人でもオンライン相談でもいい。
退職してしまっても、就労支援など助けてもらえる仕組みはあります。
「もっとちゃんとしなきゃ」と思うのは、成長意欲と責任感の裏返し。
でも、背負い続けるといつか息切れします。
私の経験が、同じ悩みに苦しんでいる方々のヒントになればうれしいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
あなたの歩幅で、どうか一歩ずつ。
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